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・カジノを含む統合型リゾート(IR)
・行動経済学
・システム化
・報酬予測
・ニアミス効果
・損失回避欲求
・自助グループ(GA)
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ギャンブル依存症とは?

現在、国はカジノを含む統合型リゾート(IR)の実施に向けて動き出しています。皆さんはギャンブルに興味はありますか?宝くじくらいはやったことがありますか? 宝くじだけでなく、パチンコ、パチスロ、競馬、競輪、競艇、オートレースなど様々なギャンブルがあります。そして、これらのギャンブルをやめたくてもやめられない人たちは、ギャンブル依存症と呼ばれます。国は、カジノの実地の成功に向けて、この対策にも乗り出しています。

彼らは、なぜギャンブルをするのでしょうか? なぜ男性に多いのでしょうか? そもそもなぜギャンブルは「ある」のでしょうか?そして、どうすれば良いのでしょうか? これらの疑問を解き明かすために、今回、福本伸行氏のシリーズ作品の「カイジ」と「アカギ」をまとめて取り上げます。この2人に共通するのは、命がけのギャンブルをしていることです。そして、彼らのセリフには人生哲学があることです。彼らの名セリフを通して、ギャンブルの心理(ギャンブル脳)を、進化医学的な視点で解き明かし、行動経済学的な応用をご紹介します。そして、ギャンブル依存症への対策を探っていきましょう。

どんな症状がある?―表1

カイジは、上京して3年間、1日も働かず、しょぼいギャンブルをして、金がないと泣き、路上に駐車中の高級車をパンクさせるなどのいたずらを繰り返す「クズ人間」でした。そんな中、不本意な借金の返済話が舞い込み、一念発起して、命がけのギャンブルに挑んでいきます。

ストーリーの中で、カイジは、ギャンブルで兵藤(難敵)に敗れ、一時的に片耳と4本の指を失う痛手を負います。それでも、しばらくしたら、遠藤(仲介人)の前に現れ、「紹介してくださいよっ…ギャンブルっ…!」「分かるんですっ…!次は勝てる…!絶対にね…!となりゃあ…ここで引く手はないっ!」と言います。さすがの遠藤もドン引きしますが、カイジは引き下がらず、迫るのです。カイジは、完全にギャンブルに心を奪われています(渇望)。これは、ギャンブルに限らず、依存症(嗜癖)の根っこにある心理で、診断基準の重要な1つです。

また、別のシーンで、カイジと手を組んだ坂崎は、負けが込んでくると、「勝たにゃあならんっ…!取り返さにゃあならんのだっ…!」と言います。負けた分を取り返そうと、さらにギャンブルに深追いしています(負け追い行動)。完全に熱くなっており、冷静な判断力を失っています。これも、診断基準の1つです。

ギャンブル障害(ギャンブル依存症)の診断基準(DSM-5)